みんなで「スター☆ジャン」を育てていきたい
松宮 正美さん
リヴィールエンタテインメント(株)
――ここ横浜にもヒーローがいることをご存知でしょうか。その名も「スター☆ジャン」。「会いに行けるヒーロー」「子どもの近くにいるヒーロー」として、活躍するご当地ヒーローをマネジメントする松宮さんにお話を伺いました。
――横浜のご当地ヒーロー「スター☆ジャン」の生まれるきっかけはなんでしょうか?
松宮 2011年、社長でスター☆ジャン作品監督のMOKU、当時の男性マネージャー、そして所属俳優の関根裕介(スター☆ジャン)が集まって、つくりました。みんな仮面ライダーが大好きで、わいわい話しているうちに、横浜出身のヒーローをつくろうと盛り上がったみたいです。
――――いわゆる「少年の夢」を実現させたのですね、すてきです。名前の由来は?
松宮 これが、単純なんですよ(笑)。「俺って、スターじゃん」、「スターになるじゃん」とね。「スター」はスター、「じゃん」はここ横浜の方言で、みんなよく使いますからね。コンセプトは、「会いにいけるヒーロー」「子どもの近くにいるヒーロー」です。
まずは、ユーチューブで公開し、なんとかみんなに知ってほしいと、いろんなことをやりました。イオンでショーをやったり、TVKにもPRして、横浜市の広報番組「はまなび」で5分枠をいただき、13週続けました。その後、ドラマ「エピソード1」は15分ものを13週放送し、「エピソード2」は10週連続で、いちばんいいところで終わっていますので、来年の春、その続きを劇場版でやりたいと考えています。ストーリーとしても、なかなかに楽しいんですよ。
役の名前も、濱尾学、濱尾巡、濱尾探、月影光など横浜や宇宙に関係する名前なんです。
――知ってもらうには苦労も多いですよね。
松宮 そうなんです。中区では中区役所地域振興課と、警察署と一緒に「子ども防犯教室」で幼稚園や保育所をまわっています。子どもはおまわりさんの話は長い時間は聞きませんが、スター☆ジャンの防犯ショーには目を輝かせます。防犯という子どもに伝えないといけない大切な話をさせていただいて、子どもたちの真剣な姿を見て、わたしたちのほうが感動するんです。この活動が認められて、神奈川県から「犯罪のない安全・安心のまちづくり奨励賞」をいただきました。
地元の港北区では、交通安全協会の依頼で「なし(なし)キャンペーン」に毎年参加しています。警察署の近くでドライバーに果物のなしを配り、交通事故を「なし」にしようと訴えるキャンペーンです。この夏は、地元の盆踊りにも参加しました。音楽家でもあるMOKUが曲を、地元のひとが詞をかいて、スター☆ジャンもタイガ☆ジャンも子どもたちと一緒に踊り、「子どもたちがヒーローと一緒に踊るのがとてもステキ」とみなさんおっしゃってくださいました。
――子どもたちは、ヒーローの言うことはよく聞くでしょうね。だって、あこがれのヒーローが話をしてくれる。これほど子どもにとって刺激的なことはありませんから。
松宮 はい。ですから、これからも防犯教室や防災教室などボランティアはやっていきたい。続けていくためには、それなりの資金も必要なんですね。わたしとしては、グッズや劇場版映画などで少しでも収入を得て、ずっと子どもたちのヒーローでありつづけたいと考えています。テレビのなかだけではなく、近くで本物のヒーロー!
――それはすごい。きっと、子どもたちは大よろこびでしょう。横浜でも「スター☆ジャン」が本物のスターになったらいいですね。
松宮 はい、もちろん。そのためにもみんなで、横浜生まれの神奈川のヒーロー、スター☆ジャンを育てていきたいですね。また、全国区にもしていきたいし、いつでも会いに行ける「スター☆ジャン劇場」をつくるのが夢です。
――なんだか楽しそうですね。チャイルドラインの活動についてはどうお感じになられましたか?
松宮 今回、よこはまチャイルドラインのイベントにおじゃまさせていただき、チャイルドラインの活動のすばらしさを実感しました。さりげなく、子どもに寄り添う。子どもをもつ親としても大切な活動だと思います。わたしも、勉強のつもりで養成講座を受講しようかな(笑)。
――チャイルドラインとスター☆ジャンは、やっているベクトルの方向は違っても、子どものことを考え、次世代をはぐくむ、という点では同じです。これからもお互いに協力し、横浜の子どもたちが元気になるような活動をしていきたいですね。
お忙しいなか、本日はありがとうございました。